まちづくり意見交換会 Ustream生中継
今回は9/30に行われた東大阪市協働のまちづくり部市民協働室が昨年から開催している「まちづくり意見交換会」を取材しました。
この日の意見交換会は、初めての試みとして Ustreamによる生中継を行ないました。
市民協働室さんよりこの初めての試みをぜひ取材してほしいと公式にご依頼いただいたという経緯があります。
実は5月に一度、取材の前の週に一度の計2回市民として参加済みです。
■ この「まちづくり意見交換会」とはいったい???
市のホームページには
「地域で活動している市民活動団体がお互いに理解を深めることや、まちづくりに興味をもっている市民に活動参加のきっかけを作ることなど、まちづくり活動の活性化を目的に開催します。」
と書かれています。
今まで行政主導で行われていたまちづくりを、市民や地元の団体などが自分たちで起案したり問題点を出し合って意見を交えることで、まちづくりを行おうという試みだと捉えております。
行政が場所を作り、市役所OB職員や公募市民で構成された地域サポート職員がファシリテータとなって市民の方々の想い引き出すお手伝いをする仕組みになっています。
昨年の8月から始まった1stシーズン(全6回 × 7地区)では、述べ1900名以上の方が参加し、そこで生まれた事業がすでに2つ動き出しているそうです。
- 旧大和川ストリート http://genki365.net/gnkh17/mypage/index.php?gid=G0000015
- 健康ウォーク
またそれ以外にもいくつもの事業が準備段階に入っているとのことです。
そんな1stシーズンの成果を受けて、この9月から2ndシーズンがスタートしました。
ここで「まちづくり意見交換会」の5つのルールをご紹介。
- 参加者は、誰もが自分の意見を言うことができます。
- 大いに夢を語りましょう。
- 話し合いは、「みんなの意見を聴く機会」と捉え、誰かが話しているときは、しっかり最後まで聴きましょう。
- 他の人の意見を軽く扱ったり、否定してはいけません。
- 話し合いの内容は、次の機会に活かしましょう。
■ この日の会場の様子
約60名が参加。
他にも取材が入っていたことや、立花副市長の来場・ Ustreamの導入とこれまでの意見交換会とは違う注目度の高さがありました。
また私自身が過去に参加した2回に比べても、参加者の熱気や出てくる意見の数も多く、盛り上がりのある開催となりました。
■ 意見交換会の大きなテーマ「協働」。
協働 = それぞれの強みで足りないところを補う
市民と行政・各団体の協働を大きな力としてまちづくりを行う、各テーブルごとにこの趣旨を体現するような事案が展開されていました。
参加者の中には自治会の方やボランティア・学校関係・NPO法人・福祉委員・民間企業などあらゆる方面の方が集まって議論をしていました。
いくつか出ていた「問題点」と「あるべき姿」をご紹介します。(青い付箋があるべき姿、赤い付箋が現状)
■ 東大阪市協働のまちづくり部 中尾悟 部長にインタビュー
◇ 「まちづくり意見交換会」について
これまでは市役所から市民の方々への一方的な提案という形で、戸惑いなどもあったと思います。
そうではなく意見づくり・メニュー作りから一緒に取り組んでいこうと。
何か自分の想いを発信する場を作り、そこで出た意見はすべて記録・蓄積しゆくゆくは地域の想いとしてデータベース化したい。
◇ 1stシーズンの成果
延べ1941人が参加してくれました。
それだけ期待されている方がいるんだなと思いました。
その反面、1stシーズンに比べ2ndシーズンの参加者が少なくなっているということは、その期待に応えきれていないのかなという反省もしています。
成果の共有も含め、市民の方とキャッチボールをしていきたい。
約1900人の参加者と事業化に至ったという事が成果ではありますが、もっともっと市民の方に参加して頂いて想いを出していただく形にしていきたいですね。
今までの市役所的な考えでは事業の出来高で判断してきたが、そうではなしに取り組みの市民満足度(アウトカム)を増やしていきたい。
◇ 2ndシーズンに期待すること
なんか市役所が新しいことをやってるな、一度行ってみようかと興味を持っていただくこと。
「自分たちのまちは自分たちでつくる」という事が本当だなと実感して頂くことを増やしていきたい。
年齢層もシニアの方が多いので、これからの未来について主人公となるであろう若い層にたくさんお見え頂いて、自分の問題としてまた自分たちの子供の問題として考えて頂けるような方に参加して頂きたいです。
何度もこういう事を繰り返すことによって、近い将来に市役所でセッティングしなくてもいいから、我々でやるから場所だけ貸してくれというところまでなればいいなと思っています。
◇ 若い層に向けて
まち会だよりという広報誌を作成し発信していきたい。
まとめて読んでいただくのではなく、コンパクトに次々と発信していきたい。
メディアとしてはインターネットはもちろんのこと、紙でも出して多くの方の目に触れてもらいたい。
自治会や市役所・リージョンセンターなどの施設だけでなく、今後はコンビニや銀行などにもお話をしに行って置いていけたらと考えています。
◇ Ustreamについて
若手職員の発想です。
これまでもFacebookやホームページで発信していましたが、それはお知らせや結果でした。
今やっていることを見て頂いて、その楽しそうな雰囲気であったりやっている事を感じて頂けたらというような思いです。
やはり数の少ない閉じたところでの開催なので、会場に来れなくてもお家であったり職場であったりでちょっと見て頂いて興味を持っていただく機会にと考えております。
■ 取材を終えて
昨年から始まった「まちづくり意見交換会」。
市役所が主催というところがとても画期的だと思います。
開催の趣旨はとても素晴らしい取り組みだと感じます。
これまで市役所主導でのまちづくりだったのが、市民の意見を直接汲み上げて何か月も議論を戦わせた上で、事業化し民間企業とのマッチング。
民間の企業や団体同士がこれまでやってきたことを行政がやり始めた、それだけで快挙だと思います。
ですが、合計3回会場に足を運んだ感想としてはまだまだ現実は厳しいと感じました。
◇ 偏った年齢層 ~ほとんどが高齢者~
これが最大の問題点だと思います。
高齢者が問題なのではなく、参加者の年齢層が極端に偏っていることが問題だと思います。
2ndシーズンから若者にももっと来てほしいとチラシにも書いてますが、現状は若者の目に届くところに配布されていないようです。
もっと若い世代に声をかけられる媒体が不可欠だと思います。
年齢層の偏りがあると、当然ながら議題にあがる問題もそれに応じて偏ります。
私からの提案として、東大阪市連携7大学がそれぞれのリージョンの意見交換会を1大学ずつ運営してみる。
これは市民協働室さんにも直接提案させて頂きました。
若者の来場だけを考えるのではなく、若者自体に運営をさせて若い考えを取り入れることが大事かと思います。
◇ 固定観念からの脱却
色々なテーブルを回って感じたのは、大半が同じような内容で改革を求めるというよりは、目先の小事をどうするかといった内容に終始していたように感じます。
「○○ありき」そういう発想が多いように思います。
まずその「○○」の存在自体、あるいは形を変えることから考えてもいいのではないでしょうか
この辺りの発想は若い世代の参加で生まれてくることを期待したいと思います。
◇ 少数意見にも面白いものが
数が多い意見が有利な意見。
多数決の理論は基本的にあるのでしょうが、言い換えれば多くの人が挙げる意見はだれでも思いつく意見。
多くの人が問題視しているからこそ多く出るので、それは当然必要課題だと思います。
ですが少数意見の中にもキラリと光る意見があったと思います。
会の最後のまとめで、少数という数の理論だけで除外されていたのが残念でした。
面白い案があったので、そのまま民間組織に持っていけば面白そうな案も出ていました。
苦言ばかりを書き並べましたが、取り組み自体はとても素晴らしくぜひとも継続してほしいと思います。
この辺りをシーズンごとにクリアしていけば、本当に全国に誇れる取り組みとしてチャレンジできると思います。
これからの東大阪に期待できる「協働」がここから必ず生まれてくる、そんな予感がしました。
ぜひ一度、お近くの会場の時に参加されてみてはいかがでしょうか。
**第2回の予定表***
A地域 11月28日(金) 日下リージョンセンター
B地域 11月27日(木) 四条リージョンセンター
C地域 11月21日(金) 中鴻池リージョンセンター
D地域 11月13日(木) 若江岩田駅前リージョンセンター
E地域 11月17日(月) 楠根リージョンセンター
F地域 11月25日(火) 布施駅前リージョンセンター
G地域 11月19日(水) 近江堂リージョンセンター
※時間はいずれも19時~21時
http://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000011334.html
写真・文 東大阪バーチャルシティ 安原武男
投稿者プロフィール

- 東大阪バーチャルシティ 管理運営者
-
2000年8月に開設した地域情報サイト「東大阪バーチャルシティ」
管理・運営団体:ナレッジ(代表者:安原武男)
布施プロレス運営責任者
マスクド東大阪公式代理人
布施商店街活性化学生団体「ふせのわ」運営責任者
エヌケー工房 オゾン発生器 公式アンバサダー