2010年11月の東大阪 NEWS
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29日:中環の森計画 苗木1100本植樹スタート
- 大阪中央環状線沿いのモノレール計画用地で府が進める「中環の森」計画の一環で28日、東大阪市の推進協議会が植樹祭を開いて1100本の苗木を植え、本格的な森づくりがスタートした。
「命の輝き共生の森」づくりを進めている協議会メンバーのほか府八尾土木事務所や幼稚園児ら約200人が参加。半年前から井戸の設置や草むしりをして整備した南北約40mの区間に50cmほどの高さの苗木を次々と植えていった。
植えた苗木は計26種類。多くの種類を植えることで木々の間で“競争”させ、生き残った樹木を育てていく手法がとられる。こうすることで森に力強さが生まれるという。10年ほどで「森」になる見込み。協議会では今後、会費や企業の協賛金、寄付金をもとに遊歩道やあずまやを整備。「日本一長い自然の博物館」を目指す。
協議会の安川昭雄代表は「植樹祭を機に大勢の地域の方々にも参加してもらって、森づくりの輪を広げたい」と話していた。
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27日:阪神高速5台玉突き3人軽傷 酒気帯びで逮捕
- 27日午前10時5分頃、東大阪市長田西の阪神高速東大阪線上り線で、同市花園本町、整骨院経営(37)運転の乗用車が、前の乗用車に追突し、計5台が絡む玉突き事故となった。
男女3人が軽いけがを負い、病院で手当てを受けた。
府警高速隊は、容疑者の呼気から基準値を超えるアルコール分を検出、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕した。当時、現場付近を走行していた同府八尾市の男性会社員(48)は「後ろから猛スピードで追い抜いていった白い車が、数台前の車にぶつかったのを見た。慌ててブレーキを踏んだ」と話していた。
阪神高速道路によると、現場は長田料金所の西約400m。衝突した車の1台が道をふさぎ、同線上り線は高井田―長田間が同10時半頃から約40分間、全面通行止めとなった。
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26日:トイレに自殺防止センサー 布施署の留置施設
- 布施署の新庁舎が完成し、26日報道陣に公開された。
留置施設の部屋数を大幅に増やし、施設内のトイレに自殺防止用のセンサーを大阪府警で初めて導入した。同署は29日午前9時から新庁舎での業務を開始する。留置施設は旧庁舎の9室から27室に増え、84人を収容可能。府警では最大規模となった。
廊下に面した各居室は畳敷きで、奥の板間に壁で仕切られたトイレがある。
一定時間、人がとどまると天井のセンサーが反応し、廊下のランプが点灯する。昭和40年に建設された旧庁舎の老朽化で、2km離れた同市小阪に新庁舎建設を進めていた。総工費は約26億円という。
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25日:生駒山の貯水施設で頭蓋骨のような物発見
- 24日午後4時10分ごろ、東大阪市東豊浦町の生駒山にあるわき水貯水施設で、施設を点検中の男性会社員らが人の頭蓋骨のようなものを発見、110番した。
枚岡署によると目立った外傷はない。現場は通常、人の立ち入りはない場所で、10月末の点検時に異常は見当たらなかったという。同署は現場周辺に遺留物がないか調べる
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18日:足代新町 若者3人,ホームレスから小銭230円奪う
- 18日午前2時25分頃、東大阪市足代新町の路上でホームレスの男性(45)が寝ていたところ、3人組の男が「邪魔や」などと因縁をつけて暴行。
さらに3人組の1人が「腕時計が壊れた」として修理代名目で金を要求し、男性から小銭約230円を奪って逃走した。男性は頭に軽傷。布施署が強盗致傷事件として捜査している。
同署によると、3人はいずれも25~30歳くらい。1人は黒っぽいニット帽をかぶっていたという。
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17日:東大阪で大阪市消防局が技術錬成会
- 大阪市消防局は16日、消防隊員の救助技術を競う「消防救助技術錬成会」を市消防学校(東大阪市三島)で開いた。
17日まで2日間の日程。初日は約500人が参加し、高所や狭い横穴に取り残された要救助者の救出など、災害現場を想定した訓練に臨んだ。
災害現場での迅速かつ的確な対応能力を養おうと、1974年から毎年実施。今回は、基本的な救助技術を習得するための「基本救助技術操法の部」と、来年7月に行われる消防救助技術近畿地区指導会の出場者を選ぶ「予選会の部」が行われた。
このうち予選会の部では、地上7mの高さに水平に張られたロープを渡る「ロープブリッジ渡過」や、下水など狭い横穴で倒れた人を救出する「ほふく救出」など7種目が行われた。参加した消防隊員は、ロープ結索や呼吸器の装着などの安全管理を一つ一つ確認した上で、仲間と声を掛け合いながら素早く要救助者を救出。
会場には、同僚や家族らが大勢訪れ、日ごろの訓練の成果を披露する隊員にエールを送っていた。
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13日:「中環の森」 民間の手で苗木1500本植樹
- 幹線道路の大阪中央環状線に沿って東大阪市内に府が確保しているモノレール計画用地で、延長約800mの憩いの森をつくる活動に地元の中小企業経営者や宗教法人などのグループが乗り出した。
中環沿線を緑化する府の「中環の森」計画の一環。今月28日には、このうち約50m区間で先行的に約1500本の苗木を植樹し、民間の手による森づくりが本格的にスタートする。
「命の輝き共生の森」と名付けた森づくりの対象地は、中環と近畿自動車道に挟まれた東大阪市意岐部東―瓜生堂間。現在は、中環の森としての植樹が施されているが、今回の計画によって森をグレードアップさせる。
計画は、東大阪市で洗剤製造会社を経営する安川昭雄さん(77)や、環境問題に力を入れている宗教法人・生長の家の大阪教区栄える会などが立案。地元の保育園や高校、大学、商店街も加わって協議会を設立し、府から事業実施の認定を受けた。
当面は2年間をめどに、シイやカシ、タブノキなどの樹木を植えたり、水田、ビオトープを設けたりする。
将来的には、府内に花を供給する“花工場”の性格を有する花壇や遊歩道、どんぐりの森、鎮守の森、昆虫の森、あずまやなどを設け「日本一長い自然の博物館」を目指すとしている。協議会員はボランティア参加で、会長には安川さんが就任。森の整備資金は会費や企業の協賛金、寄付などでまかなう。
本格的な活動第1弾となる28日の植樹は、幼稚園児らを招いて行う予定。
何種類かの樹種を植えて自然淘汰させ、残った樹木を育てる手法を取り入れ“自然の森”の復活を目指すという。安川会長は「共生の森を教育の場として活用したい。現代社会で失われつつある子供たちのタテのつながりを取り戻し、心の教育ができたら」と話している。
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11日:住宅ローン詐取容疑で3人逮捕
- 虚偽の申込書で住宅ローンの融資金をだまし取ったとして、府警捜査4課と住之江署は10日、詐欺容疑で、暴力団組員(38)ら3人を逮捕したと発表。
ほかに逮捕されたのは、東大阪市鳥居町の会社経営(40)、四條畷市清瀧の不動産業(43)の両容疑者。逮捕容疑は、昨年7月に容疑者が自宅を購入した際、共謀して会社で勤務しているように装った虚偽の融資申込書を金融機関に提出。3880万円の融資金をだまし取ったとしている。
購入した家の価格は実際には2880万円だったといい、府警は3人が差額を分け合ったとみて調べている。容疑者は容疑を一部否認しているという。
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8日:盗撮容疑で勤務中の21歳近鉄駅員を逮捕
- 勤務先の近鉄布施駅にある女子トイレで少女(19)を盗撮したとして、府警布施署は7日、同駅員(21,奈良市西大寺野神町)を府迷惑防止条例違反の疑いで逮捕した。容疑を認めているという。
発表によると、容疑者は7日午後0時10分頃、東大阪市長堂の同駅構内の女子トイレで、デジタルカメラをドアの下から差し込み、少女の映像を盗撮した疑い。
少女がカメラに気付き、駅長室に駆け込んで発覚。容疑者は改札口のブースにカメラを隠していたが、同署員が見つけると観念したという。近鉄によると、容疑者は2008年4月入社で、同駅で改札係を担当。田淵同社執行役員は「まことに遺憾。言語道断の行為で深くおわびする。倫理教育を徹底し、再発防止に努めたい」とコメントした。
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6日:大阪東信金で2件の着服 被害総額1160万円
- 大阪東信用金庫は5日、男性職員(40)と女性派遣社員(42)による2件の着服が別々に発生し、被害総額が計約1160万円に上ったと発表した。
同信金は警察に届け出をし、職員は懲戒解雇処分、派遣社員は契約解除とした。
被害は全額弁済される見通し。同信金では2006年から2008年にも3件の着服が発生している。同信金によると、職員は大阪、東大阪両営業部に勤務していた2006年10月から約4年間にわたり、28件の貸出先から回収した現金約820万円を着服。
派遣社員は山本支店(八尾市)で勤務していた2009年7月から9カ月間にわたり、信金の会員(185先)への未払い配当金を支払ったように装って約72万円を着服。
さらに支店内に保管していた現金を3回に分けて計268万円抜き取った。
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6日:府議選 ポスター違反,29人に撤去命令
- 府選管は5日、来春の統一選で実施される府議選について、任期満了(4月29日)から6カ月前の時点で、候補予定者の氏名が入った個人や後援会などの政治活動用ポスター計1777枚が確認され、29人に撤去命令を出した、と発表した。撤去期限は今月11日。
公選法は任期満了の6カ月前から個人ポスターの掲示を禁じる。
府警が10月29日午前0時から現地調査し、違反全体の1/3に近い542枚は定数が7から6に減少する東大阪市選挙区だった。
政党のポスターは対象外で、候補予定者が他の政治家と並び写った体裁などを取るものは、立候補する前までは張り続けられる。
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5日:池島・福万寺遺跡 苦節30年住居跡発見
- 昭和56年から調査されている東大阪市池島町の池島・福万寺遺跡で、弥生時代中期(紀元前2世紀)の竪穴住居跡が見つかったことが4日、分かった。
水田跡は見つかるものの周辺にあるはずの住居跡は発掘できず、研究者の間でミステリーとされていた。30年目の発見に担当者も「やっと見つかった」と苦笑いだ。
府文化財センターによると、竪穴住居跡は2棟あり、1棟は直径約7mの円形で、炉跡も確認された。同遺跡は、府の洪水対策で貯留池など約40ヘクタールの整備に伴い発掘がスタート。
弥生時代の水田跡が数百枚分も見つかり、古代から大規模な水田地帯だったことが判明。
当時の稲作の様子が復元できる貴重な遺跡として注目されている。しかし本来なら周辺にあるはずの住居跡が、なぜか出土しなかった。調査地は大半が湿地で、数千㎡ごとに担当者数人が分担して4mほど掘り下げ、弥生時代の地層にたどりついた。
住居跡は水田跡の下から出土した。担当者は「水田跡の中央が円形にくぼんでいたので掘り進めると竪穴住居跡だった」と話す。
ようやく約25ヘクタール分を調査できたが、「30年で何人が携わったかわからない」(同センター)という。
一方、西隣では弥生時代後期(2~3世紀)の水田跡30枚分を発見。あぜや水を引くために杭を並べた堰もあり、水田開発が本格的に行われたことが分かった。現地公開は6日午後1~3時。近鉄東花園駅から南に徒歩25分。問い合わせは府文化財センター福万寺現場事務所 電話072-998-5069。
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4日:大阪ガスの委託工事会社が無届ガス工事
- 大阪ガスは4日、ガス工事を業務委託している工事会社(東大阪市)が昭和60年から25年間、計2404件のガス工事を大阪ガスに無届けで受注・施工していたと発表した。
工事会社への新規工事発注を先月22日付で停止するとともに、無届け工事については今後、現場で品質を確認していく方針。
ガス事業法では、ガス事業者の承諾なしにガス工事は行えない。今回の無届け工事は大阪市や東大阪市を中心に行われ、総受注額は約1億1000万円。
工事会社は、大阪ガスに支払うべき諸経費など約1100万円も支払っていなかったという。
大阪ガスはガス工事を委託する約250社に対し、立ち入り点検を含む監査も実施していく方針。
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3日:水道企業団に府知事が設立許可
- 大阪市を除く府内42市町村が府営水道を継承して設立を目指す「大阪広域水道企業団」について、橋下知事は2日、府庁で、設立準備委員長の竹山修身・堺市長に設立許可書を交付し、同企業団が発足した。
橋下知事は「世界に打って出るような企業団に発展させてほしい」と語り、府との協議が頓挫した大阪市についても参加を呼びかけるよう求めた。
竹山市長は「大阪市は技術力があり、連携を提案したい」と応じ、水道料金の値下げについても前向きに検討する考えを表明。府営水道がつくった水で乾杯した。企業団に参加したのは、規約案を各議会で可決した37市町村で、東大阪など残る5市も12月議会に提案する見通し。実際の業務開始は4月となる。
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1日:東大阪で国内初 高性能抗菌塗料を開発
- ヒヨコペイント(本社・大阪府東大阪市、社長・酒匂肥佐津氏)は、国内初となる高・多機能性抗菌塗料を開発、「ULTRA(ウルトラ)‐必殺UHSシリーズ」として10月1日から本格販売を開始した。
同品はインフルエンザウイルスA型(H1N1型)、黄色ブドウ球菌、カビ、藻と多種多様な菌を不活性化させる機能を有するのが最大の特長。
また機能付与の要である添加剤は後添加による処方が可能なことから、塗料メーカーや関連メーカーに対して技術供与及びOEM供給も展開していきたいと販売拡大に意欲を見せている。
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1日:司馬遼太郎記念館で坂の上の雲展
- 作家司馬遼太郎さんの小説「坂の上の雲」の登場人物に焦点を当て、小説の世界を感じてもらおうと、司馬遼太郎記念館が2日から、企画展「登場するすべての人物から『坂の上の雲』を観る」を開催する。
1329人に上る登場人物の名前を書き出した縦4.5m、横2.8mのタペストリーも展示。
上村洋行館長は「これだけ多くの人物が出てくる作品のスケールを感じてもらえたら」と話している。「坂の上の雲」は司馬さんの代表作の一つで、松山出身の秋山好古と真之兄弟、正岡子規の3人を主人公に、日露戦争前後の明治時代を描いた小説。
企画展では、司馬さん自筆の原稿の一部や、真之が当時の映画スター尾上松之助にあてた手紙など初公開の資料8点も公開する。来年5月29日まで